サンフランシスコにある大手SM系サイトにkink.comというところがあります。趣向ごとにいくつかのブランドに分かれていてどれも特徴あるプレイが行われていますが、中でも注目は「Public Disgrace」というシリーズです。本当に外で撮影が行われるような本物のSM系野外露出シリーズです。このシリーズは奴隷への調教や罰という形で、屋外の本当の街中を縛ったまま全裸で歩かせたり、どこかの店内でのプレイを行ったりと、今の日本では不可能なプレイが行われています。

 そんなシリーズと同様のテーマのものが最近日本でも発表されています。全体のテーマはそのままにほぼそのままのスタイルを作ろうとしていらっしゃるようで、見つけたシリーズは2つ、合計4作品です。


衆人姦視ハードコアBDSM Public Disgrace 三原ほのか(監督:SamoAri

衆人姦視ハードコアBDSM Public Disgrace2 水野朝陽(監督:神戸たろう

公開BDSM調教 推川ゆうり 北川エリカ(監督:SamoAri

公開BDSM調教 桜咲姫莉 神納花(監督:SamoAri


 これらはタイトルやジャケットで表明しているように、Kink.comのPublic Disgraceシリーズのオマージュ?です。なおタイトルに使われているBDSMとはSMよりも相手への支配とかの概念が強いイメージでとらえておけば良いでしょう。
 Kink.comのPublic Disgraceは、前半は野外露出、後半は飲食店など店内で衆人環視の状況で調教しつつ乱交、というのが割と定番です(他には人々に囲まれた状態で吊るされ調教、など)。これらの作品は、この店内での衆人環視の状態のプレイを行ったものになります。


1つずつ感想です。

衆人姦視ハードコアBDSM Public Disgrace 三原ほのか
 店内というシチュエーション、その中でいいなりになり見られながら調教されていく女性、というまさに見られながらの調教という作品です。
 出演者の三原ほのかさんは激しめのSMプレイ作品にも出演されていらっしゃる方です。男の欲望をそのまま受け入れるような反応や表情が素晴らしく、今作でもそれが発揮されています。

衆人姦視ハードコアBDSM Public Disgrace2 水野朝陽
 本家のように周囲の人が積極的にプレイに参加するのではなく、今作では周りの人はプレイを見ることにほぼ徹しています。見やすいのは確かなのですが、どうしてもそのわざとらしさは気になってしまいますし、他のを見ているだけにちょっと残念です。
 とはいえ近年の露出羞恥系にはない公衆の視線が徹底して用意されているというのは素晴らしです。女優の表情を見せることもしっかりとやってくれていて、羞恥プレイとSMをまとめあげています。特に恥ずかしいポーズを取らせて見せつけさせるシーンなどの羞恥パートが良いです。とまどいや羞恥がよく表れています。

公開BDSM調教 推川ゆうり 北川エリカ
 しゃべりから少しずつ恥ずかしいポーズをとらせ周りを巻き込ませ、写真をとらせたり触らせたり、そして店内での乱交プレイという、Public Disgrace的な世界観が再現された作品です。店の外をちゃんと人が通るのも良いです。また、海外作品では合意の上のプレイであることを示すために最後にインタビューが入っています、そのフォーマットも持ってくるなど、細部までこだわって再現されているようです。

公開BDSM調教 桜咲姫莉 神納花
 導入で外から恥ずかしい恰好で連れてくる、店で説明なしに羞恥なことをさせる、流れで全裸にさせ奴隷宣言、そしてプレイは外から全員参加、と本当に素晴らしい作品です。Public Disgrace的な世界観を見事に持ってきた上でエロさが増されています。前半ではあくまで自ら服を脱がさせたりと羞恥をあおるところや、後半に回りの人々が参加しての場面ももみくちゃにしつつしっかりと女優さんの表情を見せてくれています。


 タイトルにも海外作品と同じ名前が使われていますが、おそらく「Public Disgrace」をシリーズ名ではなくジャンル名と捉えてそのまま使っていると思われます。海外から輸入され国内で展開される新しい露出羞恥ジャンルとして、今後も注目できる作品です。





 なお本家のKink.comのPublic Disgraceの野外露出パートが超過激でそちらもオススメです。全裸で街角を歩くようなプレイが何個もあります。いずれはまとめたいです。海外サイトなので英語ですが申し込みは何とかなるかと思うのと、kink系の他のサイトも閲覧可能になるためかなりの量が見れるようになります。どうしても日本のみで完結したい場合にはいくつかはDVDが販売されています(究極 露出調教シリーズ)。
 同じKink.comには何種類もジャンルがありますが、緊縛系であればHogtiedでしょうか。そちらも公式と思われる作品が国内でもあります(「Hogtiedシリーズ」シリーズがBabyEntertainmentとコラボの形で日米両方のプレイが収録されている)。
 なお、日本からも活躍している方がいます。長谷真理香さんが渡米して「Marica Hase」として活動し、Kink.comにおいてもいくつかの作品に出演しています。かわいく、しかもハードなことをしている点も魅力です。例えば「Japanese Whore Publicly Fucked in Dirty Movie Theater」が良いです。野外露出引き回しからの店内調教で、英語が分からなくても何とかなります。




 日本の緊縛等のAV作品が海外でも評価されたりオマージュ?されてきたりして、日米相互にアダルト文化は取り入れられています。例えばハードBDSMで過去有名だったinsexは、緊縛師である濡木痴夢男氏に影響を受けたとも述べています。そしてそれとは逆に、海外から日本に影響を与えた作品もいくつもあります。

Device Bondage系の流れが「アイアンクリムゾン」「鉄管拘束中出し奴隷」「Anal Device Bondage」など
Hogtied系の流れが「MASOTRONIX」「良い子の柔軟体操

 現在ではインターネットで海外の作品もすぐに見ることができます。このような時代にはアダルト文化が海をお互いに渡るまでのタイムラグは短くなっていくのかもしれません。Kinkのような作風や縛り方も日本に取り入れられてきています。
 日本に持ってくるにあたって日本でも可能なプレイにし、流れも違和感無く作り上げるには沢山のアイデアが詰まっています。それであれば単なるコピーにして終わらず日本向けに昇華し、その上で何を発展させて作品を作ったのかはぜひとも明言してほしいな、と思っております。


 あと、コピーするなら観光地や街角で全裸になってるような野外露出もコピーしてほしいですね!